No.013屋根と外まわり
破風とは?読み方と鼻隠し・ケラバとの違い、城の破風
- 名前
- 破風
- 読み
- はふ
- 別の呼び名
- 破風板(はふいた)、破風板金
- 英語
- gable / bargeboard
- 見られる所
- 三角屋根(切妻・入母屋)の家の妻側のふち、城の天守、寺や神社の屋根
ひとことで
破風(はふ)は、三角屋根の妻側(三角形が見える面)で、屋根の傾いたふちの部分と、そこに取り付ける板(破風板)のことです。屋根の端をふさいで、雨風が屋根の中へ入るのを防ぎます。
掲載
破風とは:三角が見える面の、傾いた屋根のふち
破風の読み方は「はふ」です。住宅の打ち合わせや外壁塗装の見積書では、ほとんどの場合「破風板(はふいた)」のことを指しています。
三角屋根の家を真横から見ると、屋根が三角形に見える面と、屋根の斜面と軒が見える面があります。三角形が見える面を妻側、軒が見える面を平側と呼びます。破風は、妻側の三角形の2本の斜めの辺にあたる部分です。
屋根の端は、屋根を支える木材や下地の板の切り口(小口)がむき出しになる所です。そのままだと雨が当たって傷み、風が屋根の中に吹き込みます。そこをふさぐ板が破風板で、家の外観では三角屋根の輪郭を形づくる線にもなっています。
破風と鼻隠し・ケラバの違い
入力候補でいちばん多いのが「破風 鼻隠し 違い」です。どちらも屋根のふちに付く板ですが、付く面が違います。
| 名前 | 付く所 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 破風(破風板) | 妻側の、傾いた屋根のふち | 三角形の斜めの辺に沿っている |
| 鼻隠し | 平側の、水平な軒先のふち | 雨どいが取り付けてある |
| ケラバ | 妻側に張り出した屋根の端の部分そのもの | 破風板が付いている「屋根の出」の部分 |
見分けるいちばん簡単な目印は雨どいです。雨どいが付いている水平な板が鼻隠しで、雨どいの無い斜めの板が破風です。雨は屋根の傾きに沿って軒先へ流れるので、雨どいは平側にしか付きません。
ケラバは板の名前ではなく、妻側で外壁より外へ出た屋根の端の部分を指す言葉です。ケラバの先端に付いている板が破風板、という関係になります。
破風がある屋根・無い屋根
破風は「三角形が見える面」にできるので、屋根の形によって、ある家と無い家があります。
| 屋根の形 | 形のあらまし | 破風 |
|---|---|---|
| 切妻(きりづま) | 本を伏せたような、2枚の斜面の屋根 | 両側の妻に破風がある |
| 片流れ(かたながれ) | 1枚の斜面だけの屋根 | 斜面の両側のふちが破風、低い側が鼻隠し |
| 寄棟(よせむね) | 4枚の斜面で、どの面にも軒がある屋根 | 三角形の妻が無いので、破風は無い(ふちは全部鼻隠し) |
| 入母屋(いりもや) | 寄棟の上に切妻をのせた形 | 上の切妻の部分に破風がある |
| 陸屋根・パラペット屋根 | 平らに見える屋根 | 破風は無い |
自分の家に破風があるかは、雨どいの付いていない斜めのふちがあるかどうかで分かります。寄棟の家で外壁塗装の見積書に「破風」とあれば、鼻隠しのことを指している場合もあるので、どの板のことかを業者に確かめておくと行き違いがありません。
破風板の素材と傷み方
破風板は、雨と日光が直接当たる場所にあり、家の中でも傷みやすい部材の1つです。素材によって、傷み方と手入れの仕方が変わります。
| 素材 | 特徴 | よくある傷み |
|---|---|---|
| 木 | 昔からの破風板。加工しやすい | 塗装がはがれると水を吸い、腐る・反る |
| 窯業系(セメント系)の板 | 今の住宅で多い。燃えにくい | 塗装が切れると水を吸い、表面がはがれる |
| 金属(ガルバリウム鋼板など) | さびにくく、手入れが少ない | へこみ、継ぎ目のすき間 |
破風板の塗装と板金巻き
木や窯業系の破風板は、表面の塗装が水から守っています。外壁の塗り替えのときに、破風板も一緒に塗るのがふつうです。足場を組むのは同じなので、別々に塗るより手間が少なく済みます。
傷みが進んだ木の破風板では、上から薄い金属の板で包む板金巻き(破風板金)という直し方もあります。入力候補の「破風板金」はこのことです。中の板が腐っていると、包んでも中で傷みが進むので、包む前に下地の状態を確かめてもらうことが大事です。
破風板の傷みは、地上からでも見つけやすいので、ときどき見上げて、塗装のはがれ・板の反り・黒ずみが無いかを見ておくと、雨漏りになる前に手を打てます。
城や寺社の破風
入力候補には「破風 城」もあります。日本の城の天守や、寺・神社の屋根を見ると、三角形や弓なりの形をした飾りの面がいくつも付いています。これも破風で、屋根の形によって呼び名が分かれています。
- 切妻破風(きりづまはふ):切妻屋根の妻側にできる、三角形そのままの破風
- 入母屋破風(いりもやはふ):入母屋屋根で、下の屋根の上にのる三角形の破風
- 千鳥破風(ちどりはふ):屋根の斜面の上に置いた、小さな三角形の飾りの破風。城の天守に多い
- 唐破風(からはふ):中央が丸く盛り上がり、両端が反り返る曲線の破風。寺社の玄関や、城の正面を飾る
城の天守は、こうした破風をいくつも組み合わせて外観を作っています。破風の数や組み合わせ方は城ごとに違い、天守の見どころの1つになっています。たとえば姫路城の大天守には、千鳥破風・唐破風・入母屋破風がいくつも重なっていて、見る向きによって屋根の表情が変わります。城を訪ねたら、破風の形を数えてみるのも楽しみ方の1つです。住宅の破風板と城の破風は、どちらも「屋根の妻のふち」を指す同じ言葉です。
破風と同じ屋根の部位
破風は、屋根まわりの部位の1つです。同じ屋根と外まわりの分類には、屋上のふちに立つパラペットや、壁のてっぺんにかぶせる笠木があります。箱型の家(パラペット屋根)には破風が無く、そのかわりにパラペットと笠木が屋根のふちを守っています。
破風のよくある質問
破風の読み方は?
破風と鼻隠しの違いは?
破風とケラバの違いは?
破風板は塗装が必要ですか?
確かめた資料
- 破風(weblio辞書)(読み方と、切妻・入母屋の妻側の部分としての意味)
- 唐破風・千鳥破風(weblio辞書)(寺社・城の破風の形)
確認日:2026年11月1日
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