No.006図面の記号

建築図面記号一覧|平面図のドア・窓と寸法の読み方

平面図の例(上から見た図)N3,6403,640洋室和室引違い窓窓一般(FIXなど)片開き窓片開き扉(入口)引違い戸方位(北)寸法は mm(単位は書かない)
図:2部屋の平面図の例。窓・ドア・引違い戸の記号、北を指す方位、寸法線の書き方
名前
建築図面記号
読み
けんちくずめんきごう
別の呼び名
平面表示記号、建具の記号
英語
architectural drawing symbols
見られる所
間取り図・平面図・設計図。家を建てる・借りるときにもらう図面

ひとことで

建築図面記号は、平面図にドア・窓・壁・階段などを描くための、線と印の決まりです。日本産業規格の JIS A 0150(建築製図通則)がもとになっていて、国の工事の図面の決まり(建築工事設計図書作成基準)もこれに沿った記号の表を載せています。

掲載

目次
  1. 建築図面記号は「上から見た家」を描くための約束
  2. ドアと窓の建築図面記号
  3. ドア・窓のほかの建築図面記号
  4. 寸法の単位と「r」「m」
  5. 構造図の鉄筋の記号
  6. 間取り図でよく見る略語

建築図面記号は「上から見た家」を描くための約束

平面図は、建物を床から1mほどの高さで水平に切り、上から見下ろした図です。壁は切り口が見え、ドアや窓は開き方が分かるように、決まった形の記号で描きます。記号の形には理由があって、扉は開く軌跡を円弧で、引き戸は線のずれで、窓は細い2本線で表しています。

平面図の例(上から見た図)N3,6403,640洋室和室引違い窓窓一般(FIXなど)片開き窓片開き扉(入口)引違い戸方位(北)寸法は mm(単位は書かない)
図:2部屋の平面図の例。上の壁に引違い窓、右の壁に片開き窓、入口に片開き扉、2部屋のあいだに引違い戸。右上の矢印が北で、下の寸法線の数字は mm

平面図を初めて読むときは、次の順に見ると全体がつかめます。

  1. 方位の矢印で北を確かめ、日の入る向きをつかむ
  2. 太い線(壁)をたどって、部屋の形と数を見る
  3. 壁が途切れている所(開口)の記号で、ドアか窓か、どう開くかを見る
  4. 寸法線の数字で、部屋の大きさを確かめる

ドアと窓の建築図面記号

いちばん数が多く、見分けに迷うのがドアと窓の記号です。国土交通省の建築工事設計図書作成基準(令和2年改定)の「平面表示記号」の表から、住宅でよく使うものを描き直しました。

平面図のドア・窓 早見表片開き扉両開き扉引違い戸片引き戸引込戸折戸窓一般(はめごろし等)引違い窓片開き窓ア網戸付き窓シャッター壁の切り口はコの字形線の間があいている所が開口
図:ドアと窓の記号の早見表。壁の切り口のコの字のあいだが開口で、そこに描かれた線や円弧で開き方が分かる
記号の形名前見分け方
縦の線と4分の1の円弧片開き扉円弧が扉の開く軌跡。円弧のある側へ開く
円弧が2つ向かい合う両開き扉玄関の両開きや、大きな収納の扉
1本の線の真ん中に短い縦線引違い戸2枚の戸を左右どちらにも動かせる。和室のふすまなど
実線と破線が続く片引き戸1枚の戸を片側へ引く。破線が戸の動く先
戸の線が壁の中まで続く引込戸戸が壁の中(戸袋)に隠れる
ジグザグの線折戸クローゼットや浴室の、折りたたんで開く戸
細い2本線窓一般はめごろし(開かない窓)や、すべり出し・上げ下げ窓もこの形
2本線の真ん中に短い縦線引違い窓住宅でいちばん多い、左右に開ける窓
2本線と円弧片開き窓外へ押して開く窓
窓の外に破線と「ア」網戸付き窓アは網戸の印
窓の外に一点鎖線シャッター雨戸やシャッターが付く窓

窓は細かな開き方までは描き分けない

平面表示記号の表では、はめごろし窓・回転窓・すべり出し窓・内倒し窓・外倒し窓・上げ下げ窓が、どれも「窓一般」と同じ2本線で描かれています。平面図は上から見た図なので、上下に動く窓や、倒れて開く窓の違いは表しきれないからです。どの窓がどう開くかは、別に作る建具表(ドアと窓の一覧表)や、立面図・展開図に描く建具の開閉の記号で確かめます。

平面図の窓の横に「AW-1」「WD-3」のような番号が付いていたら、それが建具表の番号です。建具表を引くと、大きさ・材料・ガラス・開き方が分かります。

ドア・窓のほかの建築図面記号

そのほかの印123BA通り芯と柱の番号出入口(主な入口)点検口吹抜けr=1,000半径は r811/8102.52.5/10(屋根)勾配は分数屋根は分母を10に
図:通り芯(一点鎖線)と丸で囲んだ番号、出入口の三角、点検口と吹抜けの×、半径の r、勾配の分数
  • 方位:矢印の向きが北。国の図面の決まりでは、平面図は上を北にして描くのが基本
  • 通り芯(とおりしん):柱や壁の中心を通る一点鎖線。端の丸の中の数字と記号(1・2・3、A・B)で「2通りのB通りの柱」のように場所を呼ぶ
  • 出入口:白い三角。建物の主な入口を示す
  • 点検口:小さな四角に×。天井裏や床下をのぞくためのふた
  • 吹抜け:部屋の形の長方形に×。上の階の床が無く、2階分の高さがある所
  • 階段:段を表す線と、上る向きの矢印。矢印の根元が下の階、先が上の階

寸法の単位と「r」「m」

建築の図面の寸法は、ミリメートルで書き、単位を書かないのが決まりです。図面に「3,640」とあれば3,640mm(3.64m)で、ミリメートル以外のときだけ「103.7m」のように単位を付けます。入力候補の「建築図面記号 m」で迷う人が多いのは、この省略のためです。

「r」は半径を表します。丸みのある壁やカウンターの角に「r=1,000」とあれば、半径1,000mmの円弧という意味です。勾配は分数で書き、たとえば「1/8」は8進んで1上がる傾きです。屋根の勾配は分母を10にして「2.5/10」のように書くことがあり、これは昔からの「2寸5分勾配」と同じ傾きです。

構造図の鉄筋の記号

構造図(柱や梁の作りを描いた図面)では、断面の中の鉄筋を、太さごとに違う小さな印で描き分けます。建築工事設計図書作成基準の材料構造表示記号の表では、次のように決まっています。

鉄筋の太さ記号
D10小さな点
D13×
D16斜線の入った丸
D19黒丸
D22白丸
D25丸の中に点
D29丸の中に×
D32二重丸

D のあとの数字は、鉄筋のおおよその太さ(mm)です。梁の断面図に黒丸と白丸が並んでいたら、太さの違う鉄筋が混ざって入っているという意味になります。同じ表には、断熱材・防水層・地盤・砂利・れんがなどを、断面にどんな模様で描くかも載っています。

間取り図でよく見る略語

住宅の間取り図には、記号のほかにアルファベットの略語も並びます。こちらは JIS の記号ではなく、住宅業界で広く使われている書き方です。

略語意味
LDKリビング・ダイニング・キッチン
WICウォークインクローゼット(歩いて入れる収納)
SICシューズインクローゼット(玄関の土間続きの収納)
CLクローゼット
UBユニットバス
PSパイプスペース(上下の階を通る配管の縦の通り道)
MBメーターボックス(水道・ガスのメーターの入る箱)
FL床の高さ(Floor Level)。「FL+400」は床から400mm上
GL地面の高さ(Ground Level)
CH天井の高さ(Ceiling Height)

見慣れない記号や略語は、まず図面の端の凡例を見るのが確実です。設計者によって独自の書き方を足していることがあるからです。PS の中を通る配管は、床を貫く所でスリーブを通っています。電気の配線やコンセントの記号は、電気図面記号の項目で別にまとめました。

建築図面記号のよくある質問

建築図面記号の決まりはどこにありますか?
日本産業規格の JIS A 0150(建築製図通則)がもとです。国土交通省の建築工事設計図書作成基準にも、平面表示記号・材料構造表示記号・建具開閉表示記号の表があります。
平面図の窓の記号で、開かない窓と開く窓は見分けられますか?
平面図の記号では、はめごろし・すべり出し・上げ下げ窓などは同じ2本線で描かれるので見分けられません。窓の横の番号で建具表を引くと開き方が分かります。
図面の寸法の単位は?
ミリメートルです。単位は書かずに省くのが決まりで、ミリメートル以外のときだけ m などの単位を付けます。
図面の「r」は何ですか?
半径です。「r=1,000」なら半径1,000mmの円弧を表します。

確かめた資料

確認日:2026年11月1日

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