No.006図面の記号
建築図面記号一覧|平面図のドア・窓と寸法の読み方
- 名前
- 建築図面記号
- 読み
- けんちくずめんきごう
- 別の呼び名
- 平面表示記号、建具の記号
- 英語
- architectural drawing symbols
- 見られる所
- 間取り図・平面図・設計図。家を建てる・借りるときにもらう図面
ひとことで
建築図面記号は、平面図にドア・窓・壁・階段などを描くための、線と印の決まりです。日本産業規格の JIS A 0150(建築製図通則)がもとになっていて、国の工事の図面の決まり(建築工事設計図書作成基準)もこれに沿った記号の表を載せています。
掲載
建築図面記号は「上から見た家」を描くための約束
平面図は、建物を床から1mほどの高さで水平に切り、上から見下ろした図です。壁は切り口が見え、ドアや窓は開き方が分かるように、決まった形の記号で描きます。記号の形には理由があって、扉は開く軌跡を円弧で、引き戸は線のずれで、窓は細い2本線で表しています。
平面図を初めて読むときは、次の順に見ると全体がつかめます。
- 方位の矢印で北を確かめ、日の入る向きをつかむ
- 太い線(壁)をたどって、部屋の形と数を見る
- 壁が途切れている所(開口)の記号で、ドアか窓か、どう開くかを見る
- 寸法線の数字で、部屋の大きさを確かめる
ドアと窓の建築図面記号
いちばん数が多く、見分けに迷うのがドアと窓の記号です。国土交通省の建築工事設計図書作成基準(令和2年改定)の「平面表示記号」の表から、住宅でよく使うものを描き直しました。
| 記号の形 | 名前 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 縦の線と4分の1の円弧 | 片開き扉 | 円弧が扉の開く軌跡。円弧のある側へ開く |
| 円弧が2つ向かい合う | 両開き扉 | 玄関の両開きや、大きな収納の扉 |
| 1本の線の真ん中に短い縦線 | 引違い戸 | 2枚の戸を左右どちらにも動かせる。和室のふすまなど |
| 実線と破線が続く | 片引き戸 | 1枚の戸を片側へ引く。破線が戸の動く先 |
| 戸の線が壁の中まで続く | 引込戸 | 戸が壁の中(戸袋)に隠れる |
| ジグザグの線 | 折戸 | クローゼットや浴室の、折りたたんで開く戸 |
| 細い2本線 | 窓一般 | はめごろし(開かない窓)や、すべり出し・上げ下げ窓もこの形 |
| 2本線の真ん中に短い縦線 | 引違い窓 | 住宅でいちばん多い、左右に開ける窓 |
| 2本線と円弧 | 片開き窓 | 外へ押して開く窓 |
| 窓の外に破線と「ア」 | 網戸付き窓 | アは網戸の印 |
| 窓の外に一点鎖線 | シャッター | 雨戸やシャッターが付く窓 |
窓は細かな開き方までは描き分けない
平面表示記号の表では、はめごろし窓・回転窓・すべり出し窓・内倒し窓・外倒し窓・上げ下げ窓が、どれも「窓一般」と同じ2本線で描かれています。平面図は上から見た図なので、上下に動く窓や、倒れて開く窓の違いは表しきれないからです。どの窓がどう開くかは、別に作る建具表(ドアと窓の一覧表)や、立面図・展開図に描く建具の開閉の記号で確かめます。
平面図の窓の横に「AW-1」「WD-3」のような番号が付いていたら、それが建具表の番号です。建具表を引くと、大きさ・材料・ガラス・開き方が分かります。
ドア・窓のほかの建築図面記号
- 方位:矢印の向きが北。国の図面の決まりでは、平面図は上を北にして描くのが基本
- 通り芯(とおりしん):柱や壁の中心を通る一点鎖線。端の丸の中の数字と記号(1・2・3、A・B)で「2通りのB通りの柱」のように場所を呼ぶ
- 出入口:白い三角。建物の主な入口を示す
- 点検口:小さな四角に×。天井裏や床下をのぞくためのふた
- 吹抜け:部屋の形の長方形に×。上の階の床が無く、2階分の高さがある所
- 階段:段を表す線と、上る向きの矢印。矢印の根元が下の階、先が上の階
寸法の単位と「r」「m」
建築の図面の寸法は、ミリメートルで書き、単位を書かないのが決まりです。図面に「3,640」とあれば3,640mm(3.64m)で、ミリメートル以外のときだけ「103.7m」のように単位を付けます。入力候補の「建築図面記号 m」で迷う人が多いのは、この省略のためです。
「r」は半径を表します。丸みのある壁やカウンターの角に「r=1,000」とあれば、半径1,000mmの円弧という意味です。勾配は分数で書き、たとえば「1/8」は8進んで1上がる傾きです。屋根の勾配は分母を10にして「2.5/10」のように書くことがあり、これは昔からの「2寸5分勾配」と同じ傾きです。
構造図の鉄筋の記号
構造図(柱や梁の作りを描いた図面)では、断面の中の鉄筋を、太さごとに違う小さな印で描き分けます。建築工事設計図書作成基準の材料構造表示記号の表では、次のように決まっています。
| 鉄筋の太さ | 記号 |
|---|---|
| D10 | 小さな点 |
| D13 | × |
| D16 | 斜線の入った丸 |
| D19 | 黒丸 |
| D22 | 白丸 |
| D25 | 丸の中に点 |
| D29 | 丸の中に× |
| D32 | 二重丸 |
D のあとの数字は、鉄筋のおおよその太さ(mm)です。梁の断面図に黒丸と白丸が並んでいたら、太さの違う鉄筋が混ざって入っているという意味になります。同じ表には、断熱材・防水層・地盤・砂利・れんがなどを、断面にどんな模様で描くかも載っています。
間取り図でよく見る略語
住宅の間取り図には、記号のほかにアルファベットの略語も並びます。こちらは JIS の記号ではなく、住宅業界で広く使われている書き方です。
| 略語 | 意味 |
|---|---|
| LDK | リビング・ダイニング・キッチン |
| WIC | ウォークインクローゼット(歩いて入れる収納) |
| SIC | シューズインクローゼット(玄関の土間続きの収納) |
| CL | クローゼット |
| UB | ユニットバス |
| PS | パイプスペース(上下の階を通る配管の縦の通り道) |
| MB | メーターボックス(水道・ガスのメーターの入る箱) |
| FL | 床の高さ(Floor Level)。「FL+400」は床から400mm上 |
| GL | 地面の高さ(Ground Level) |
| CH | 天井の高さ(Ceiling Height) |
見慣れない記号や略語は、まず図面の端の凡例を見るのが確実です。設計者によって独自の書き方を足していることがあるからです。PS の中を通る配管は、床を貫く所でスリーブを通っています。電気の配線やコンセントの記号は、電気図面記号の項目で別にまとめました。
建築図面記号のよくある質問
建築図面記号の決まりはどこにありますか?
平面図の窓の記号で、開かない窓と開く窓は見分けられますか?
図面の寸法の単位は?
図面の「r」は何ですか?
確かめた資料
- 国土交通省 建築工事設計図書作成基準(令和2年改定)(別表1 平面表示記号・別表3 建具開閉表示記号・3.5 寸法等の表示)
- 日本産業規格 JIS A 0150 建築製図通則(平面表示記号のもとの規格)
確認日:2026年11月1日
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