No.007構造のかたち
ラーメン構造とは?由来と壁式との違い・見分け方
- 名前
- ラーメン構造
- 読み
- らーめんこうぞう
- 別の呼び名
- ラーメン架構、剛節架構
- 英語
- rigid frame (moment-resisting frame)
- 見られる所
- マンション・オフィスビル・鉄骨の倉庫や店舗。部屋の隅の柱の出っ張りで見分けられる
ひとことで
ラーメン構造は、柱と梁の接合部を剛く固めて四角い枠を作り、その枠で建物を支える骨組みです。鉄筋コンクリートのマンションやオフィスビル、鉄骨の建物の多くがこの作りです。
掲載
目次
ラーメン構造とは:角を固めた四角い枠
ラーメン構造は、縦の柱と横の梁を組んで四角い枠を作り、その角(接合部)を動かないように固めて建物を支える作りです。
四角い枠は、角がくるくる回るつなぎ方だと、横から押されただけでひし形につぶれてしまいます。角を溶接やコンクリートでがっちり固めると、枠はつぶれずに、柱と梁がしなりながら力を受け止めます。この「角を固めたつなぎ方」を剛接合(ごうせつごう)と呼び、剛接合でできた枠がラーメン構造です。
壁が無くても枠そのものが立っていられるので、壁の位置を自由に決められます。大きな窓、広い部屋、店舗の大きなガラス面を作りやすいのは、この性質のおかげです。
ラーメン構造の名前の由来
入力候補にも「なぜラーメン」「ラーメンとは」が並ぶとおり、食べ物の拉麺とは関係ありません。ラーメンはドイツ語の Rahmen(枠・額縁)から来た言葉です。日本の構造の分野にはドイツから入った言葉がいくつかあり、ラーメンもその1つで、英語では rigid frame(剛な枠)や moment frame と呼びます。
額縁を思い浮かべると、名前の意味がつかみやすくなります。四角い額縁は、角がしっかり留まっているから形を保てます。ラーメン構造は、この額縁を縦横に積み重ねた骨組みです。
ラーメン構造と壁式構造の違い
ラーメン構造とよく比べられるのが壁式構造です。違いは、建物の重さと地震の力を、何で受けるかにあります。
| くらべる所 | ラーメン構造 | 壁式構造 |
|---|---|---|
| 力を受けるもの | 柱と梁の枠 | 厚いコンクリートの壁(耐力壁)と床 |
| 部屋の中の見た目 | 隅に柱、天井に梁が出っ張る | 柱も梁も出ず、隅がすっきり |
| 窓や間取り | 大きな窓・広い部屋を作りやすい | 壁の量が決まっていて、大きな開口は作りにくい |
| 建てられる高さ | 高層まで建てられる | 地上5階・軒の高さ20mまで(国の告示の決まり) |
| リフォーム | 間仕切りの壁は動かしやすい | 骨組みの壁は抜けない |
ラーメン構造の見分け方
住んでいる部屋や、内見した部屋がどちらかは、目で見て見当がつきます。
- 部屋の隅に、四角い柱の出っ張り(柱型)があればラーメン構造の見込みが高い
- 天井の端に、帯のような出っ張り(梁型)が通っていれば、それも梁の跡
- 建物が6階建て以上なら、壁式では建てられないのでラーメン構造などになる
最近のマンションには、柱を部屋の外(バルコニー側)に出したり、梁を天井の中に収めたりして、出っ張りを目立たなくした作りもあります。確実なのは、販売図面や管理会社の資料の「構造」の欄を見ることです。
ラーメン構造のデメリットと「うるさい」と言われる理由
ラーメン構造で気になる点として、よく挙がるのは次の3つです。
- 柱型・梁型が出っ張る:家具を壁にぴったり付けられない所ができる。カーテンの取り付けで梁型が邪魔になることもある
- 梁が大きくなりやすい:広い部屋を柱で支える分、梁の高さ(梁せい)が大きくなり、天井の一部が低くなる
- 住戸の境の壁しだいで音が伝わる:ラーメン構造では、隣の住戸との境の壁を骨組みと別に作るため、その壁の作り方で遮音が変わる
入力候補の「ラーメン構造 うるさい」は、3つ目の話です。音の伝わりやすさを決めるのは、ラーメンか壁式かより、隣との境の壁と床の作りです。境の壁が厚いコンクリートなら音は伝わりにくく、石こうボードを重ねた乾式の壁なら、作りによっては伝わりやすくなります。床の音はスラブの厚さと、床の仕上げの作りが関わります。内見のときは「戸境壁(こざかいへき)は何でできていますか」と聞くと、答えが返ってきます。
ラーメン構造の仲間:ブレースとトラス
骨組みの持ち方には、ラーメンのほかにも型があります。入力候補に「ブレース構造」「トラス構造」が並ぶのはそのためです。
- ブレース構造:四角い枠の中に、斜めの材(筋かい・ブレース)を入れて、ひし形につぶれるのを防ぐ。鉄骨の倉庫や工場で、壁の中にX字の鉄の棒が見えるのがこれ
- トラス構造:細い材を三角形に組み合わせて並べる。三角形は角がつながっていれば形が変わらないので、軽い材で長い距離を渡せる。体育館の屋根や鉄橋で見かける
1つの建物で組み合わせることも多く、たとえば鉄骨の建物で、ある方向はラーメン、それと直角の方向はブレースで持たせる作りがあります。
鉄筋コンクリート・鉄骨・木造のラーメン構造
ラーメン構造は、材料を問わない骨組みの型の名前です。
- 鉄筋コンクリートのラーメン構造:柱と梁をコンクリートで一体に打つ。マンションに多い
- 鉄骨のラーメン構造:鉄の柱と梁を溶接や高力ボルトで固める。オフィスビル・店舗・倉庫に多い
- 木造のラーメン構造:ふつうの木造は柱と梁を固めずに筋かいや壁で持たせるが、専用の金物で接合部を固めて、木でラーメンを作る工法もある
土木の世界にもラーメン橋があります。橋脚と桁を一体につないだ橋で、支えの上に桁を載せるだけの橋より、橋脚と桁が一緒に力を受け持ちます。高速道路の高架で、橋脚と桁の境目が見えない作りがこれです。
入力候補の「ラーメン構造 モーメント図」は、構造の勉強で出てくる図の話です。ラーメン構造の柱と梁は、主に曲げる力(曲げモーメント)で力を受けるので、柱や梁のどこがどれだけ曲げられるかを描いた図(モーメント図)で強さを確かめます。地震の力を受けると、柱と梁が交わる接合部の近くで曲げが大きくなる、というのがラーメン構造の特徴です。
ラーメン構造のよくある質問
ラーメン構造の「ラーメン」はどういう意味ですか?
ラーメン構造と壁式構造はどちらがよいですか?
自分のマンションがラーメン構造か見分ける方法は?
ラーメン構造のマンションはうるさいのですか?
確かめた資料
- 壁式鉄筋コンクリート造の構造方法に関する技術的基準(平成13年国土交通省告示第1026号)(地階を除く階数5以下・軒の高さ20m以下)
- 建築基準法施行令(e-Gov法令検索)(第3章 構造強度)
確認日:2026年11月1日
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