No.002屋根と外まわり
笠木とは?読み方・付く場所と雨漏りする継ぎ目を図解
- 名前
- 笠木
- 読み
- かさぎ
- 別の呼び名
- 笠木金物、笠木ブロック(塀)、手すり笠木
- 英語
- coping
- 見られる所
- 屋上のパラペット・ベランダの手すり壁・ブロック塀・階段や台所の腰壁の上、鳥居のいちばん上
ひとことで
笠木(かさぎ)は、壁や塀、手すりのいちばん上の面にかぶせる仕上げ材です。屋上やベランダでは雨を壁の中へ入れないため、室内では壁の上の角を傷から守り、見た目を整えるために付けます。
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目次
笠木とは:壁のてっぺんにかぶせる帽子
笠木は、壁・塀・手すり壁などの上端にかぶせる部材の名前です。読み方は「かさぎ」。笠(かさ)のように上からかぶせる木、という字のとおり、壁のてっぺんを上から覆います。
壁のいちばん上の面(天端)は、外なら雨がまっすぐ当たり、室内なら手や物がぶつかる場所です。そこを丸裸のままにせず、専用の部材で包んでおくのが笠木の考え方です。
建物の中と外で、笠木の目的は少し変わります。
| 場所 | 笠木のおもな目的 | よく使う素材 |
|---|---|---|
| 屋上のパラペット | 天端に雨を入れない。水を壁から離して落とす | アルミ、ガルバリウム鋼板の板金 |
| ベランダ・バルコニーの手すり壁 | 天端の防水。手すりの土台にもなる | アルミ、板金 |
| ブロック塀・門柱 | 一番上の段の穴をふさぎ、雨と見た目を整える | 笠木ブロック(コンクリート製)、石 |
| 室内の腰壁(キッチン・階段・吹き抜け) | 壁の上の角を傷から守る。手を置く面になる | 木、人工大理石 |
笠木の名前は鳥居から来ている
笠木という名前は、もとは鳥居や門・塀のいちばん上に渡した横木を指す言葉です。神社の鳥居を正面から見ると、いちばん上で両端が少し反り上がっている太い横木が笠木です。
鳥居の笠木も、下の柱や島木に雨がかからないように上からかぶさっています。建物の笠木は木ではなくアルミや板金がふつうになりましたが、「てっぺんにかぶせて下を守る」という役目は鳥居の時代から変わっていません。
屋上・ベランダの笠木:雨を入れないための金物
外の笠木で多いのは、アルミの笠木です。工場で作った長い部材を現場で天端にかぶせ、下に取り付けた金具に引っかけて留めます。表から釘やビスが見えない作りが一般的で、軽く、さびにくいのが選ばれる理由です。
板金屋さんがガルバリウム鋼板を折り曲げて作る笠木(板金笠木)もあります。寸法を現場に合わせやすく、パラペットの形がまっすぐでない所や、改修で古い笠木の上から包むときに使われます。
外の笠木が守っているのは、パラペットや手すり壁の天端です。天端は屋上の防水層より上にあるので、ここから入った水は防水層の内側(建物の中)へ回ります。笠木の下の様子はパラペットの断面図を見ると位置関係がよく分かります。
笠木の雨漏りは継ぎ目から
外の笠木は、1本の長さに限りがあるので、何メートルかごとに継いで並べます。笠木の雨漏りでいちばん多いのは、この継ぎ目からの浸水です。
継ぎ目の下には、水を受ける継手の板(ジョイント)を入れ、表のすき間はシーリング(ゴム状の詰め物)でふさぎます。入力候補にある「笠木 ブリッジシール」は、継ぎ目の上をまたぐようにシーリングを施工するやり方のことで、継ぎ目が温度で伸び縮みしても切れにくくするための工夫です。
シーリングは日光と雨で年々硬くなり、ひびが入ったりはがれたりします。ベランダの下の部屋や、屋上の真下ではなく壁ぎわの天井にしみが出たら、笠木の継ぎ目が切れていないかを見てもらうと早く原因に近づけます。
ブロック塀の笠木:笠木ブロック
ブロック塀のいちばん上の段に載せる、ふたの付いた専用のブロックを笠木ブロックと呼びます。ふつうのコンクリートブロックは中が空洞なので、そのまま上を開けておくと雨水がたまり、中の鉄筋のさびや冬の凍結の原因になります。笠木ブロックはその穴を上からふさぎ、塀の上面を平らに仕上げます。
古いブロック塀では、笠木ブロックを使わずに、いちばん上の段の穴をモルタルで埋めて平らにならしただけのものも見かけます。こちらも天端を仕上げる考え方は同じですが、モルタルにひびが入ると、そこから水が空洞に入ります。塀の上にひびや欠けが見えたら、早めに埋め直しておくと塀が長持ちします。
ホームセンターで売っている「笠木ブロック」は、塀のブロックと同じ幅(10cm・12cmなど)に合わせて選びます。門柱の上にかぶせる石やタイルも、同じ役目なので笠木と呼ばれます。
室内の笠木:キッチン・階段・吹き抜け
家の中では、腰の高さで止めた壁の上に付ける板を笠木と呼びます。
- キッチンの笠木:対面キッチンの前に立てる腰壁の上の板。調味料を置いたり、手をついたりする面になる
- 階段の笠木:階段の吹き抜け側に立てた腰壁(手すり壁)の上の板。手すり代わりに手を添える
- 吹き抜け・廊下の笠木:2階の吹き抜けに面した腰壁の上の板
室内の笠木は、雨ではなく手や物から壁の角を守るための部材です。木の笠木は肌ざわりがよく、人工大理石は水や汚れに強いので、キッチンでは人工大理石も選ばれています。
笠木とまぎらわしい部材:水切り・見切り・幅木
建物の「ふち」に付く細長い部材は、笠木のほかにもいくつかあります。見積書で並んで出てくることが多いので、位置で見分けておくと話が通じやすくなります。
| 名前 | 付く位置 | 役目 |
|---|---|---|
| 笠木 | 壁・塀・手すり壁のいちばん上 | 上の面を雨や傷から守る |
| 水切り | 外壁の途中や下端、窓の下など | 壁を伝う水を、そこで外へはじいて切る |
| 見切り | 仕上げ材が変わる境目 | 床材とタイルの境などの切り口を隠し、きれいに収める |
| 幅木(はばき) | 室内の壁のいちばん下、床との境 | 掃除機や足が当たる下の角を守る |
いちばん上が笠木、いちばん下が幅木、と覚えると、室内の腰壁の話でも迷いません。外壁の途中で水を切る金物は水切りで、笠木とは呼びません。
笠木の幅は、かぶせる壁の厚さで決まります。屋上のパラペットなら壁の厚さに、両側へ垂らす分を足した幅になり、ベランダの手すり壁も同じ考え方です。リフォームで笠木だけを替えるときは、今の笠木の外から外までの幅と、垂れの長さを測っておくと、業者との相談がすぐ進みます。
笠木の取り付けと交換
アルミの笠木は、天端に下地の金具を固定し、そこへ笠木を上からかぶせて留めるのが一般的です。継ぎ目には継手の板を入れ、最後にシーリングでふさぎます。
古くなった笠木は、シーリングの打ち直しだけで済むこともあれば、笠木を外して下の防水からやり直すこともあります。笠木の下の木の下地まで水が回って腐っていると、交換が必要になります。高所の作業になるので、屋上やベランダの外側の笠木は業者に任せるのが安全です。
笠木のよくある質問
笠木の読み方は?
笠木とパラペットの違いは何ですか?
笠木から雨漏りすることはありますか?
キッチンの笠木とは何ですか?
確かめた資料
- 笠木(weblio辞書)(鳥居・門・塀などの上に渡す横木としての意味)
- 国土交通省 建築工事標準詳細図(屋根保護防水断熱工法)(パラペット天端のアルミ笠木の納まり)
確認日:2026年11月1日
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